マネージャー目線で綴る
【マネージャー日記】シリーズ。
前回はちょっと路線を変えて業界用語解説をしましたが、
今回は今やエンタメ業界の雄、Netflixについて書いてみたいと思います。
▼ 前回の記事はこちら ▼
業界用語解説 ー 媒体篇 ー
➖ Netflixは何がすごいのか
「地面師たち」「極悪女王」・・・
今まさに話題沸騰中の作品を多く手がけるNetflix(ネットフリックス)。
様々な映像作品を配信するだけではなく、アメリカや韓国など各国でオリジナル作品も沢山手掛け、
中には世界中1億1千万人以上に視聴された作品もあります。
インターネットという利点を最大に生かした、ワールドワイドなサービス展開もすごいのですが、個人的には面白い作品を創り出すぞ!というその制作プロセスがやはり凄いな、と感じます。
➖ 1話1億円とも言われる制作予算
アイデア勝負のエンタメ業界。
少ない予算でも役者の情熱と作り手のアイデア、センスで今まで多くの名作が生まれてきました。
それ自体は本当に素晴らしいことですが、その評価の裏で決して〝恵まれている〟とは言い難い、制作環境があることも事実。
予算が無ければ、出演者やスタッフのギャランティーが少なくなる。
使えるスタジオやロケ場所が限られる。
撮影日数が短くなり、早朝〜深夜など長時間拘束の現場になる。
業界人は面白いものつくるためには努力を惜しまない情熱のある方ばかり。
視聴者に見えないところの苦労には目をつぶってきたことも沢山あります。
ところが、Netflixはその潤沢な予算で撮影にたっぷりの時間と人手を確保するのです。
撮影に余裕があれば、役者も裏方も十分な休息をとり、体力的・精神的な負担も少なくなります。
よりベストな状態で演じられるし、自分の仕事に集中できます。
この予算のかけ方は、役者も裏方も改めて「撮影も労働なんだ」と意識するきっかけになりました。
➖ 働き手を守るという意識
先ほどの予算の面も含めて〝働き手を守る〟という強い意識を感じます。
ストーリーによっては悲しい場面があったり、場合によっては体を張ったシーンがあったりすることも。
Netflixは演じる役者、作品に関わる全ての人が、撮影によって身体的・心理的に健康な状態が損なうことがあってはいけないとルール化し徹底しています。
実際に出演の際は全員が対等な関係で、傷つくことなく安心して働けるようにトレーニングを受けます。
こうしたハリウッドを含めた、アメリカの制作現場の働き手を守る意識は、マネージメントとして大歓迎!
所属者を守る立場の事務所としては安心して出演を引き受けることができます。
➖ 沢山のチャンスを秘めた現場
Netflixでは作品の面白さや話題性もさることながら、度々出演者の顔ぶれが話題になります。
時にはスキャンダルなどであまりTVやドラマで見られるなくなってしまった方が主要キャストとして出演することも。
これは「見たい人だけが見る」というインターネット配信作品だからこそ出来ることでもあります。
TVなど公共性が高い媒体は「見たくない」という人の存在に配慮してどうしても出演に二の足を踏んでしまうもの。
ある意味思い切ったキャスティングができる環境、というのもNetflixの強みだと思います。
そして、予算が潤沢な分、やれることも出演者も多い!
予算が限られた現場で出演者が多い、という事はまずありません。
役柄が多ければ多いほど、沢山の出演者にチャンスが生まれる。
監督もやりたい演出にトライできる。
そして、世界配信されることで、国外の人にも知ってもらうチャンスにもなる・・・
出演者にとっても作り手にとっても沢山のチャンスを秘めた現場です。
もともとエンターテイメントは人の心を動かし、ワクワクドキドキさせるもの、と思っているのですが、
もしかしたらNetflixは視聴者以上に、出演者や関わるスタッフが〝ワクワクドキドキする〟存在になっているのかも知れません。
・・・・こう書いてしまうと、従来の現場が面白みがないと言っているように聞こえてしまいそうですが、当然、いつでもエンタメの現場は予算や規模に関係なくワクワクドキドキする、楽しいものです!
1億の予算がなくても「制作に関わる人を守る」という意識を持つだけで現場が変わり、エンタメがもっと楽しく面白くなる、そう教えてくれるだけでもNetflixは業界の革命児だと思います。
あなたも進化を続ける業界で、クリエイティブで楽しい経験をしてみませんか。
まずはご応募からお待ちしております!